自由場の量子論

この章では自由場の理論について扱っていく.
まずは実スカラー場を例にして古典論から量子論への移行手続きは正準量子化を採用し,基本的には量子論の延長であることを見ていく.
場の量子論ではどのような場を扱っていくを説明していく.
その後で相対論との整合性などを確認していく.

場の理論の導入では相対論的な量子論としての場の量子論の動機づけを行う[1,2,7].

実スカラー場の古典論では最も単純な実スカラー場の復習から始める[1,2,5,6].

実スカラー場の正準量子化では通常の量子力学にならって正準量子化の手続きを行う[1,2].
実スカラー場のエネルギースペクトルでは量子化されたHamiltonianからエネルギー固有状態について調べる[1,2].

実スカラー場のPoincaré代数ではNoetherチャージの満たす代数構造について準同型性をもとに調べていく[1,3].

Lorentz変換の表現論ではLorentz変換と整合的な場の表現を導く[1,3].

複素スカラー場; 正準量子化では実スカラー場での議論を複素スカラー場に拡張する[2].

場の量子論の入門書として有名なのは
[1] M. Srednicki, “Quantum Field Theory”, (Cambridge University Press, 2007). >>> Amazon
[2] M. E. Peskin and D. V. Schroeder, “An Introduction To Quantum Field Theory” (Westview Press, 1995). >>> Amazon

辞書的に場の量子論のさまざまなトピックについて書かれているものとして
[3] 久後汰一郎,『ゲージ場の量子論 I』, (培風館, 1989). >>> Amazon
[4] 坂本眞人, 『場の量子論(II)-ファインマン・グラフとくりこみを中心にして』, (裳華房, 2020). >>> Amazon

古典場の解析力学(主にLagrange形式)についての入門としては
[5] L. D. ランダウ, E. M. リフシッツ, 『場の古典論』, (東京図書, 1978). >>> Amazon

正準形式については
[6] 菅野 礼司,『ゲージ理論の解析力学』,(吉岡書店,2007). >>> Amazon

他に以下を参考にした
[7] 鈴木久男, 『超弦理論を学ぶための場の量子論』, (サイエンス社, 2010). >>> Amazon